東京都世田谷区。
夕暮れどきに明かりが灯り、シャレた木目調のお店が、ポッと浮かびあがりました。

ここが、めざす「シニフィアン・シニフィエ」。

2006年オープンと、まだまだニューフェイスですが、パン好きには早くも注目の的。

だって、オーナーの志賀シェフは輝かしい経歴の持ち主で、
カフェ・アルトファゴス、パティスリーペルティエ、フォートナム＆メイソン、、、
都内有名ベーカリーのシェフを歴任。

それだけでは飽き足らず、「80歳まで、自分の作りたいパンを作り続けたい」と、
「シニフィアン・シニフィエ」を立ち上げたんですよ。

そんな志賀シェフ、一番のおすすめは、なんといっても、「バゲット・プラタヌ」。

とにかく、味が濃いんです。
パンで味が濃いというのも、変に聞こえるかもしれませんが。

「ワインが好きなので、つまみになるパンを考えていたんです。他には何もいらない、それだけで完結するような、存在感のあるものを創りたかったんです」
そこでこだわったのが、まず素材。

粉には、フランス産のオーガニック小麦と、数種の小麦をブレンド。

志賀さんのパン哲学では、味わいのあるおいしい粉も、1種類で使うよりは、数種類ブレンドしてあげると、レベルがより上がるそうなんですよ。

次に水には、海洋深層水と天然水を組み合わせ、
塩には、ベトナムのきれいな海で作られる、完全天日干しの塩を使います。

そして極めつけが、低温での長時間発酵。

あるフランス人のシェフが、6時間かけてパンを作るのを知り、倍の12時間でやってみようと思いたったのが始まり。

こうして、じっくり時間をかけることで、粉の旨みと甘みを引き出すところは、志賀さんならではの技。

本場フランスでもなかなかお目にかかれない、深い味わいのバゲットを作ることに、成功したんですよ。

さらに今回は、「クロワッサン・オ・ルヴァン」に、「パン・オ・ヴァン」をご用意。

型破りで、独創的。
「シニフィアン・シニフィエ」、ついにオープンです。