Oisixで商品開発を担当しているのは、今井を始め食べ物好きのスタッフ達。これまで色々なパンを食べてきました。しかし、次から次へと繰り出される新作パンを試食したとき、本当に、本当に驚いたのです。

『 リスドォル・ミツ』といえば、テレビでも有名なパン屋さん。『無添加』・『自然酵母』・『国産小麦』の3本柱を徹底的に貫き、さらにおいしさも追求してきたお店です。
Oisixでも一番人気のお店で、販売から 約5年、累計でのオーダーは 27,000件 を超えます。

ただ、今回のパンは今までと同じこだわりで作られているのに、おいしさが何倍にも膨れ上がっているのです。

「こんなにおいしいなんて、どうやって作ったの！？」

それは『 リスドォル・ミツ』のパンを5年間食べ続けたスタッフも、驚く味だったのです。

『 リスドォル・ミツ』に一体、何が起きたのでしょうか？

話は少々さかのぼります。それは2008年2月のこと。
「Ｏｉｓｉｘのお客様に、とびきりおいしいパンをお楽しみいただきたい。」

そんな思いで、パン担当スタッフ・今井が白羽の矢をたてたのは、無添加パンの世界では第一人者、リスドォル・ミツの廣瀬満雄さん。

パン担当スタッフ・今井は「この人しかいない」という意気込みで廣瀬さんを訪ねました。

今井が廣瀬さんを選んだのには理由がありました。

リスドオル・ミツは、天然素材を使っていながら、おいしさも両立していると評判のお店。たびたびテレビや雑誌で取り上げられるほど。お店の前に行列ができることもしばしばです。

これまでOisixでもパンが入荷するたびに、あっという間に売り切れ。合計で27,459セットものパンセットを販売した、伝説のパン屋さんなのです。

「本当においしいパンを作れるのは、この人しかいない」

今井は意気込んで、相談に向かったのでした。すると・・・

「いい考えがありますよ」と、自信たっぷりにこたえた廣瀬さん。しかし、次の言葉に、今井はあっと声をたててしまったのです。

「新しいパンの食べ方を提案したいんです。
おいしいパンならいくらでもある。
では、家で焼きたてのパンを食べることができますか？
僕はそれをやってみたいんです。
そこまで行かなければ、パンの実力を引き出すことはできないんです」

そんな廣瀬さんの思いに打たれたのも束の間、今井は考え込んでしまいました。「よくよく考えると、家で焼きたてのパンを楽しむなんて・・・」　魅力的だけど、いったい、どうやって実現しようというのでしょう？

「時間をください。必ずやってみせます。」
「僕が作りたいパンと、お客様が食べたいパン。
この２つがぴったり合えば、こんな幸せなことはないでしょう」

廣瀬さんは自信満々にいうのです。

「家で食べられる焼き立てパン」
できるかどうかは分からないけれど、でも、できれば、これほど画期的なことはありません。

パン担当の今井は、廣瀬さんの情熱に賭けてみることにしたのです。

時間は刻々と過ぎていきます。
「本当にできるんだろうか。そんなことが可能なんだろうか。」　今井も少しずつ焦ってきました。

ひと月過ぎ、ふた月過ぎ・・・　最初の約束の日、4月が過ぎてしまいました。

今井「廣瀬さん、まだですか？」

電話の声も、つい荒れてしまう。

廣瀬さん「もうちょっとですよ」

返ってくる声も、いくぶんカドが立っている。

「もう無理だろう」とあきらめかけた6月のある日、廣瀬さんからOisixに荷物が届きました。中を開けると、パンの山。

同封されていた手紙を見ると、

「９割がたまで焼き上げました。
そうすると、焼いたあとも酵素は生きていて、
それが熟成の度合いを高めるんですよ。

最後の仕上げは、解凍してオーブントースターで２〜３分。
あとはご家庭で、仕上げのひと手間をお加えください。
パンは焼きたてが一番おいしいものですから」

と書かれていたので、早速焼いてみました。

すると、どのパンも、焼きたてだからこそ楽しめる、贅沢な味わいだったのです。しかも、どれもほどほどの大きさで、使いきるにはちょうどいいサイズ。こんなところにも、廣瀬さんの心遣いが感じられます。

おいしさに驚いた今井は、早速、廣瀬さんに電話をかけました。
「廣瀬さん、なんでこんなにおいしいんですか？」

廣瀬さんがいうには、おいしさの秘密は「素材」「製法」「技術」だそう。

【リスドォル・ミツの素材へのこだわり】 小麦 ： 国産小麦 卵 ： 放し飼い地鶏卵 牛乳 ： 放牧エコロジー牛乳 塩 ： ヒマラヤの岩塩、 または沖縄のシママース 水 ： 山奥の湧き水（場所は秘密）

●素材
素材へのこだわりは、リスドォル・ミツの特徴。普通のパン屋さんとは比べ物になりません。国産小麦を使って、卵や塩、水にまでこだわって作り上げました。（詳しくは右の表を見てください！）

●製法
今回、特にすごいのが製法です。パンを作るときに、酵母と小麦をあわせる「ミキシング」という作業があります。通常、ミキシングにかける時間は15-30分なのですが、廣瀬さんは何と6倍以上の3時間もかけます。こうすることで、国産小麦の旨みや、天然酵母の奥深い味わいが十分に引き出されるのです。
廣瀬さん曰く「採算を考えていたら、3時間もかけられません」とのこと。まさに他のパン屋さんには真似のできない製法なのです。

●技術
そしてリスドォル・ミツのおいしさを支えるのが、廣瀬さんをはじめとした職人達の「技術」と「ひたむきさ」なのです。
パンのおいしさを十分に引き出すには、几帳面に計量を行い、切り分け、発酵させ、十分にこねて、伸ばしてあげなくてはいけません。そして焼き上げの温度調節も、もちろん大切。

リスドォル・ミツの職人達は、こういった作業を手早く正確に、そして驚くほど丁寧に行っていくのです。

「今回は店の若いスタッフたちと一緒に、レシピを作っていったんです。いいところは受け継ぎつつ、新しい感性を活かしてみる。リスドォル・ミツの総力を結集したパンなんです 」

お礼の電話をすると、廣瀬さんはやっぱり、自信たっぷりにこたえてくれました。

リスドォル・ミツのおいしさを支える、廣瀬さんと若いスタッフ

焼きたてのおいしさを楽しめるのは、今回の頒布会しかありません。

朝食向きの手軽に食べられるパンから、お食事パン、おやつにしたいデザートパンまで、色々なパンをご用意しました。焼き立てならではの、外はパリパリ、中はもちもちの食感や音が楽しめます。

廣瀬さんの「残してしまうともったいない」との配慮から、 どれも食べきりサイズ。
一人暮らしでも 一つずつ焼いて食べれば、十分に使い切れますよ。
冷凍で1ヶ月以上保存できるのもうれしいですね。

お召し上がり方は簡単。常温で１０分〜２０分、自然解凍してからオーブントースターに入れて、２〜３分間焼くだけ。それだけで名店の焼き立てパンがテーブルに並びます。

今回、廣瀬さん達が完成させてくれたパンは、実に約40種類。考え抜かれたレシピで、個性が光るパンばかりです。色々なパンをふんだんに楽しんでいただくため、頒布会にしてお届けします。その季節に最も合ったパンをお届けしますので、お楽しみに。