『 キムチ 』 ＝『 辛い白菜漬け 』

もし、こんなイメージを持っていたとしたら、
それは違います。

本当のキムチは、アミやイワシの塩辛などの動物性タンパク質と、人参やニラなどの植物性タンパク質がうまく調和し“乳酸発酵”の旨みをかもし出す、伝統的発酵食品。

唐辛子の辛さは必須ですが、一番のキムチの特徴としてあげるならば、“辛み”ではなく、乳酸発酵で生じる“旨み”なのです。
したがって、キムチには“乳酸発酵”が不可欠！

健康番組で取り上げられるキムチパワーも、この乳酸発酵による“乳酸菌”によるものなんですよ。

しかし、スーパーなどで市販する場合、流通や販売の過程での品質変化を防ぐため、この乳酸発酵を抑え、かわりにアミノ酸や化学調味料を添加して“発酵したかのようにごまかす”ものも少なくありません。

このようなキムチでは、おいしさはもちろんやキムチパワーは望めるわけがないのです。

「“キムチモドキ”が本当のキムチだと誤解されるのは、心が痛いですね。」
と話すのは、ファン・ヘランさん。


キムチがまだ「朝鮮漬け」と呼ばれていた頃から、日本で本格キムチを作り続けているカン・ウンスンさんの娘さんです。

この本格キムチは、
『辛味の中にも、しっかりとした旨みがある。』
『深いコクの後に感じる、スッキリさが魅力。』
と大評判！

「どっちの料理ショー」をはじめとするグルメ番組でも多々紹介され、お店には行列が絶えません。

「キムチは昔から母から娘へ伝えられる伝統の味でした。私も母の味を受け継いで行きたい。」
と娘さん。

最近は、本場韓国でも手作りキムチは減っており、伝統製法が失われつつあるのだそう。時代の流れに逆らうことは決してラクではないけれど、母の味を使命感を持って守ってゆきたいとのこと。