「せとか」は平成生まれの品種。「清見」、「アンコール」の掛け合わせ品種に、さらにアメリカ生まれの「マーコット」をかけあわせて、甘み・香りともに際立つ「せとか」が生まれました。外皮は柔らかく手で剥けますが、薄くて剥きづらい場合はスマイルカットがおすすめです。その味の濃厚さは「柑橘界の大トロ」と呼ばれるほど！今回は不揃い柑橘ということで、少し傷ついたものや形の悪いものもありますが、味には変わりなし。お手頃価格で提供します。

鶴田さんは不知火（しらぬい）海を見下ろす、緑の山々に囲まれた高台に江戸時代から続く伝統の果樹農家。今でこそ広がりを見せている有機農業を、なんと昭和8年から取り入れるなど、おいしさ、そして安全性にこだわった栽培を続けられている農家さんです。

鶴田さんが特に強いこだわりを持っているのが「土づくり」。長年の研究と思考錯誤の末にたどり付いたオリジナルの完熟有機堆肥は、土中の微生物が多く、柑橘の味やコクを深めてくれるそう。ただ「甘い」「酸っぱい」だけではない豊かな味わいにしたいと、工夫をこらしています。

せとかの、とろっと甘くも優しい味わいは鶴田さんの人柄そのもの。生産者の鶴田ほとりさんは言います。「箱を開けたときにね、お客さまに「ワァ！すごい」っていう気持ちになってほしいのよ。そこからみかん山の情景、吹きわたってくる風のにおいまで感じてもらえたら嬉しいなーって」

見た目は必ずしもいいとは言えませんが、それは露地栽培で太陽の光をたっぷり浴び、風雨にさらされて栽培されたから。味や香りも濃厚でフレッシュなので、皮は捨てずにジャム等に加工してみてはいかが？